【AFP=時事】スウェーデンの家具大手イケア(IKEA)は7日、人気を博していた年刊商品カタログを廃刊する方針を明らかにした。利用客のデジタル移行に対応するため、70年の伝統に終止符を打つ。 【写真】店舗に置かれたカタログ 同社の家具に囲まれた暮らしを紹介するカタログは大きな人気を集め、全世界の発行部数はピーク時の2016年には32か国語で2億部に到達。印刷部数は聖書やイスラム教の聖典コーラン、ファンタジー小説「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズと比較されるほどだった。 しかし同社は、オンラインショッピングの利用が増加し、印刷されたカタログを読む人が少なくなったことを受け、「成功を収めてきたイケアカタログを謹んで終了する決断」を下したと説明。印刷版に加え、2000年に立ち上げられた電子版も廃止される。 AFPの取材に応じたインター・イケア・システムズ(Inter IKEA Systems)のマネジングディレクター、コンラート・グリュース(Konrad Gruss)氏は、カタログの廃刊は「感慨深いが、非常に合理的な決定だ」と説明。利用客の行動は大きく変化し、「ウェブ、アプリ、ソーシャルメディア上での交流」も選ぶようになっていると指摘した。【翻訳編集】 AFPBB News