イタリア国内の全学校休校、新型コロナで異例の対策

【ローザンヌ=細川倫太郎】イタリアのコンテ首相は4日、緊急閣議を開催し、国内すべての学校を3月15日まで休校することを決めた。北部地域を中心とした新型コロナウイルスの感染拡大を受けた措置で、ウイルスの封じ込めへ異例の対策に踏み切る。対象となる学校は小中高のほか、大学も含まれる。 画像の拡大

コンテ首相はウイルスの封じ込めに全力を注ぐ=ロイター

イタリアではこれまでの感染者数が約2700人に達した。欧州では最多で、世界では中国、韓国に次いで多い。死者は約100人を超えた。

感染の中心は経済都市ミラノがあるロンバルディア州やベネト州などで、これらの北部の学校は既に休校措置が取られていた。しかし、中部や南部にも広がり始めたことから、伊政府は全国の学校を一時休校にする。イタリアのサッカー1部リーグ(セリエA)も、今後の試合を無観客で実施することを検討しているもようだ。

新型コロナが伊経済へ与える影響は深刻とみられ、景気後退に陥るとの懸念が強まっている。ミラノやローマでは観光客が大きく減少しているほか、北部の自動車部品などの生産工場も操業停止に追い込まれている。

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