イトーヨーカドー泉店閉店へ 仙台撤退、消費減響く

大手スーパーのイトーヨーカ堂(東京)が、仙台市内唯一の店舗「イトーヨーカドー仙台泉店」を閉店する方向で検討していることが14日、市幹部の話で分かった。店舗建物の8割強を所有する住友商事との賃貸契約が2012年6月末に切れることから、契約を更新しない形で撤退するとみられる。(3面に関連記事)
 仙台泉店は1992年、仙台市地下鉄泉中央駅前に開業した。地上5階、地下1階で売り場面積は1万3667平方メートル。
 地元商工関係者によると、最近は個人消費の低迷や他社郊外店との競争激化で売り上げが大きく落ち込んでいたとされ、営業継続は困難と判断したとみられる。
 仙台市に対しては、住友商事がヨーカドー撤退の方向を伝え、後継の核テナントを誘致する方針も説明しているという。市幹部は「(新テナント誘致などによる)泉中央駅周辺の活性化に向けた動きと受け止めている」と述べた。
 宮城県内のヨーカドー店舗は今年1月、石巻中里店(石巻市)が閉店。仙台泉店が撤退すると、県内では石巻あけぼの店(石巻市)のみとなる。
 親会社のセブン&アイ・ホールディングス(HD)は「住友商事と契約更新について協議中だが、現段階では何も決まっていない」と話した。
 同HDは8日、イトーヨーカドーについて来年2月までに全国で6店舗を閉鎖し、その後も毎年、6、7店舗を閉める方針を示していた。

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