イラッとしても言っちゃダメ!「子どもの自信を失わせる」2つのNG言葉

育てをしていると、子どもに対して、ついイラッとしてしまう瞬間はありませんか? とくに、子どもの行儀が悪い時は、きつく注意してしまいがち。でも、ちょっと待って下さい。言い方によっては、子どもの自信を大きく失わせてしまう可能性があるというのです。
今回、“塾ソムリエ”で、30年以上、難関中学・高校受験指導を一筋に行ってきた家庭教師の西村則康先生に、アドバイスを頂きました。
西村先生によると、つい子どもに言ってしまう“ある言葉”が子どもにダメージを与え、場合によっては“成績が伸びにくくなる結果”にもつながってしまうそうなのです。
そこで西村先生のお話をもとに、親としてとくに気をつけたい“子どもの自信を失わせてしまう2つのNG言葉”をご紹介します。この2つの言葉、あなたは使っていませんか?
■NG言葉1:「ちゃんとしなさい!」
「お子さんへの声かけとして、具体的な方がよいもの、具体的でなくてもよいものがあります。例えば、よく電車の中などで“●●ちゃん、ちゃんとしなさい”といった声をお子さんにかけているお母さんがいます。“ちゃんと”と言われても、具体的に何をすればいいかがわからないので、お子さんはどうしていいかがわかりません。
電車以外にも、お子さんが疲れて地べたに座り込んでしまったときなどに、このようなやりとりが見られますが、“ちゃんとしなさい”にはあまり効果はないようです」
具体的にどうすべきなのかを言わずに、ただ「ちゃんとしなさい」では、子どもは、どうしたらいいかわからないようです。
注意するときは、例えば、電車内なら、「今、ここで大きな声をだすとみんなに迷惑だからね、座って本を読もうか」とか、地べたに座りこんだら、「みんなが見てるから、そんなとこに座ってたら、恥ずかしいよ。あっちに●●ちゃんの好きな●●(おもちゃなど)があるね。面白そうだから、ちょっと見に行ってみよう」など、具体的に、何がNGで、どうしたらいいかを言ってあげることが必要ですね。
■NG言葉2:「しっかりしなさい!」
「同じような言葉で“しっかりしなさい”も同様です。“しっかりしている”というのは、具体的にどんな状態でしょうか。“ハキハキして、初対面の先生にちゃんと挨拶ができて、失礼なことや求められないことは言わない”といった感じかもしれません。
しかし、私の経験上、そのようなお子さんは実はあまりいません。少なくとも、お母さんの前ではそう演じていても、お母さんがいなくなれば“子どもの顔”に戻るものです。 
また、お母さんのもとをはなれて塾で勉強しているとき、多くのお子さんは塾の先生に敬語を使いません。私は、小学生の間は別にそれでいいと思っています。中学校に上がってクラブ活動などで先輩、後輩の上下関係が強くなると、自然と学んでいくものです」
“しっかりした態度”は普段の生活の中で自然と身についていきます。具体性のない言葉は、親はあえて言わない方がいいということですね。
■自分に自信が持てない子どもになる可能性も
「注意したいのは、これらの言葉を言い過ぎないことです。というのは、言い過ぎると、漠然と“あなたはいい子ではない”ということを伝え続けることになるからです。お父さん、お母さんに認めてもらえない子は、自分に自信が持てません。
お子さんが大人の前で“しっかり”できなくても、あまり気にする必要はありません。何も言わなくても、大きくなればしっかりしてきます。皮肉なことに、“しっかりしなさい”を言い続けられるほど、しっかりしなくなるものです」
つまり、言えば言うほど、逆効果になるというわけですね。でも、どうしても言いたくなってしまったら、一度言葉を発するのをストップして、深呼吸しましょう。カッとなった気持ちが少しクールダウンしますよ。
以上、“子どもの自信を失わせてしまうNG言葉”を2つご紹介しましたが、いかがでしたか?
どちらも、つい言ってしまいがちな言葉ですが、言ったところでいい結果を生みません。どうせ言うなら、効率的な言い方を心がけたいですよね。わかりやすく、具体的に伝えてあげて、上手にお子さんとのコミュニケーションをとりましょう。ꤵ

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