ウェブ授業 東京から被災地にライブ配信

東日本大震災の被災地で子どもたちの学習支援を行うNPO法人「キッズドア」(東京)は、インターネットを通じて東京から宮城県の南三陸町志津川中(菊地道雄校長、生徒221人)の教室に授業をライブ配信する取り組みを始めた。

キッズドアの講師が東京にある南三陸町の情報発信施設「わたす日本橋」でカメラに向かって授業を行い、300キロ以上離れた教室のテレビに映像が映し出される仕組み。テレビ会議システムを利用し、双方向のコミュニケーションがとれる。
初日の1日に行われた放課後のウェブ授業には、志津川中3年生約30人が参加。英語のbe動詞に関する問題を解き、テレビの中の講師から指名された生徒が回答した。千葉悠加さん(14)は「生で授業を受けているみたいで楽しい」と喜んだ。
震災の影響で、同校の生徒の8割がスクールバスを利用する。部活のない3年生がバスの出発する午後6時半までの時間を有意義に使うため、ウェブ授業を導入した。南三陸町へ復興支援を続ける三井不動産(東京)が通信設備などを提供した。
講師を務める大学院生菅原節子さん(24)は「被災地と離れている東京からでも直接支援できる先進例になるだろう」と話した。授業の配信は週2回、英語、数学を中心に行う予定。

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