ロシアのウクライナ侵攻に協力するベラルーシを巡り、郡和子仙台市長は9日、国際姉妹都市を結ぶ首都ミンスク市との交流を当面、見合わせる方針を明らかにした。姉妹都市の解消には言及しなかった。
共産系市長、姉妹都市解消には触れず
市議会2月定例会予算等審査特別委員会で「姉妹都市の交流は両市民の理解と相互信頼の上に成り立つ。現在の状況はそれを揺るがしかねない事態。当面、交流を見合わせるとミンスク市に知らせる」と述べた。
市議会は3日、ロシアの軍事侵攻に抗議する決議案を全会一致で可決。質問した岡部恒司氏(自由民主党)は「交流の在り方を再検討すべきだとの声が多く上がっている」と指摘した。
国内で唯一となるベラルーシの都市との姉妹都市は1973年に始まった。5年ごとに交流事業を行い、毎年5月の仙台国際ハーフマラソン大会には選手を招待してきた。チェルノブイリ原発事故や東日本大震災の発生時は、互いに支援の手を差し伸べた。
ロシアの侵攻後、姉妹都市の解消を求める声が市に寄せられる一方、宮城・ベラルーシ友好協会の天江新六郎会長は「国同士の争いごとと、市民レベルの交流は分けて考えるべきだ」と関係継続を訴えている。