ウッドチップで玄関マット 宮城大生開発 ウッドチップで玄関マット 宮城大生開発

 宮城大事業構想学部3年の佐藤建さん(20)がウッドチップを使った玄関マットを開発した。山元町の建設業、岩見組で続けた8日までの就業体験の中で実現。プロジェクトリーダーとして半年にわたる研究の末、里山をイメージして完成させた。
 「山元町の里山マット」(仮称)は縦60センチ、横90センチ。ヒノキや杉、竹などのチップを接着剤で厚さ2センチに固めてタイル状にし、計6枚を木枠内のゴムシート上に並べた。
 建築家志望の佐藤さんは4月上旬、半年間のインターン生として、社員13人の岩見組に入社。新商品開発企画「やさしい外構プロジェクト」のリーダーを任せられた。自転車で町内を回ってニーズを調べ、地域の素材を使った商品化を構想。チップの材質や厚さなどを試行錯誤したという。
 同社は今後、サンプルを公共スペースに設置して性能を確認。工務店と連携して新築住宅に採用してもらうことなどを検討している。保育園や高齢者施設の敷地内向けに、より大きいサイズを用意することも視野に入れる。
 今月4日に町内であった発表会で商品について説明した佐藤さんは「転んでもけがの心配が少なく、高齢者に優しくエコロジーな商品。都会でも山元の里山の良さをアピールできる」と胸を張る。岩見組の岩見圭記社長(49)は「困難な日程で課題をこなしてくれた。主力商品になり得る」と評価する。

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