音楽大手のエイベックス・グループ・ホールディングスが、日本音楽著作権協会(JASRAC)に任せていた約10万曲の著作権管理を系列会社に移す手続きを始めた。JASRACがほぼ一手に引き受けてきた著作権管理事業に競争が生まれ、音楽市場が活性化する可能性がある。
管理事業者はレコード会社や放送局、カラオケ店、飲食店などから著作物の使用料を受け取り、作家らに著作権料を分配する。エイベックスによると、今後、それぞれの楽曲の著作権者の合意を取り付け、系列の著作権管理業社イーライセンスに管理を任せる。
イーライセンスの管理手数料は、たとえばCDを販売した場合、使用料の5%で、JASRACの6%よりも安い。その分、権利者への分配金が多いとされる。また、無償の宣伝用CDを作るときは使用料を取らないなど、レコード会社の宣伝活動をしやすくしている。(岡田慶子)