エーザイの乳がん新薬を承認へ 物質探しから25年

再発または手術不能な乳がんに対するエーザイの抗がん剤「ハラヴェン」(一般名エリブリンメシル酸塩)について、厚生労働省の医薬品第2部会は20日、製造販売を承認してよいとの意見をまとめた。上部の薬事分科会への報告を経て正式に承認される。
 エーザイによると、臨床試験で既存の治療法より患者の生存期間を2・5カ月延長。2~5分で注射でき外来治療にも向いているという。
 この薬につながる物質「ハリコンドリンB」は1985年、故平田義正名古屋大名誉教授らがクロイソカイメンから抽出し構造を特定。92年に米ハーバード大の岸義人名誉教授が人工合成に成功した後、エーザイが有効性の核となる部分を突き止め、薬として生産するための複雑な工程を確立した。

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