県は本年度中に閉店するアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」(東京・東池袋)に代わる県産品の販売促進策として、オンライン販売を軸とする物産展を開催する。購入者のデータを収集して販売業者の経営改善にもつなげるという。
県は「オンライン マージズ ウィズ オフライン(OMO)」方式を想定。物産展では見本の試し利用や試食ができる一方で、販売品は置かずにオンラインで購入してもらう。
本年度中に東京、大阪で各5日間の物産展を開催する予定。購入者にはアンケートに答えてもらい、販売業者にデータを提供する。
10日には県庁で県産品販売の在り方を協議する懇話会が開かれた。過去にOMO方式を実施したという委員からは「買って帰れないのか、という声がお客から寄せられた」との意見があった。別の委員は「食品を売る上でOMOが適しているのか考える必要がある」と慎重論を投げかけた。
座長を務めた宮城学院女子大の大谷尚之教授(経営学)は「販売業者のためにも議論を続け、方向性を示したい」と話した。