カップ麺の薬味が実は覚醒剤‐。タイのカップ麺の小袋に見せかけて覚醒剤計約1.4キロを小分けして密輸したとして、福岡県警などは23日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで、中国籍で住所不定、無職張躍龍容疑者(37)を逮捕したと発表した。門司税関は関税法違反容疑で張容疑者を福岡地検に告発した。告発は22日付。
逮捕容疑は、氏名不詳者と共謀して4月7日、覚醒剤約1.4キロ(末端価格約8500万円相当)を隠した段ボール箱を国際スピード郵便でタイの郵便局から福岡市南区のアパートに発送し、密輸した疑い。「中に何が入っているかは知らなかった」と容疑を否認しているという。
県警などによると、薬味や粉末スープなどに偽装した覚醒剤の小袋は、カップ麺1個に付き2袋入り。段ボール箱にはカップ麺30個が入っていた。税関が抜き打ち検査で見つけ、覚醒剤は押収した上で別の粒状の物に差し替えて発送した。
張容疑者は宿泊施設として利用されているアパートの一室に滞在し、段ボール箱を受け取ったところを現行犯逮捕された。