ガス灯希望ともして 仙台市、NZ被災地に寄贈

仙台市は、2011年2月のニュージーランド地震で甚大な被害を受けたクライストチャーチ市に訪問団を派遣し、JR仙台駅前のガス灯と同型の街灯1基を贈った。除幕式が同市中心部の公園で行われ、両市の関係者は復興に向け、連携して歩むことを誓った。
 世界21都市の街灯を建てる現地復興事業の一環。仙台は、岡山県倉敷市やドイツ・デュッセルドルフ、セルビア・ベオグラードなどに続き6市目の設置となった。
 市によると、9日あった式典には約40人が参加。上部に伊達政宗の騎馬像を載せた街灯(高さ5メートル)が披露され、出席者が拍手を送った。
 クライストチャーチ市のリアン・ダルジール市長は寄贈への謝意を示した上で、仙台市で来年3月に開かれる国連防災世界会議に出席する考えを表明。「東日本大震災の教訓を世界が共有する貴重な機会になる」と語った。
 仙台市の藤本章副市長は「両市民の心をつなぐ希望の明かりとなることを願いたい」と交流の深まりに期待した。
 訪問団は、仙台駅前商店街振興組合関係者を含む7人。9、10の両日に政府機関のカンタベリー復興庁などを訪問、市内の被災状況も視察した。
 同行した市交流政策課の小松卓司課長は「地震で壊れた建物が今も残っており、復興途上にあることを実感した。被災地同士の縁を生かし、協力して復興に取り組みたい」と話した。

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