ガソリン補助上限を1リットル35円に増額へ…政府が2・5兆円の補正予算案、来月提出

政府・与党は21日、原油価格や物価の高騰に対応するための緊急経済対策を巡り、今国会で2022年度補正予算案を編成し、成立を目指す方針を決めた。対策には、ガソリン価格を抑えるための補助金の上限引き上げや、低所得世帯の子どもへの1人あたり5万円の支給などを盛り込む。 【写真】高騰するガソリン価格

 自民党の茂木、公明党の石井両幹事長が21日、国会内で会談し、補正予算案の編成を政府に求める考えで一致した。その後、首相官邸で両氏と会談した岸田首相は、編成を指示する考えを示した。5月下旬に国会提出する予定で、規模は2兆5000億円強となる見通しだ。

 これに合わせて首相は、経済対策を26日にも公表する考えを両氏に伝えた。財源には22年度予算の予備費(計5・5兆円)の一部を活用する。自公両党の合意では、5月分の原油高対策として約3000億円、中小企業支援に約1000億円、生活困窮者支援で約1兆円などとし、計約1・5兆円が必要だとしている。原油高対策を巡っては、政府が、石油元売り会社への補助金について、1リットル当たり最大25円の補助上限を35円に増額し、全国平均で168円程度(現在の基準価格は172円)に抑える方針だ。

 補正予算案では、経済対策で使用する予備費約1・5兆円を埋め合わせることに加え、石油元売り会社への6~9月分の補助金として1兆円強を計上する見込みだ。補正予算案の編成は公明党が強く求めていた。政府・自民党は、参院選後に編成する方針だったが、最終的に公明の要求を受け入れた。

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