ガソリンなどの高騰を抑える補助金について、政府は1リットルあたり最大5円の上限額を引き上げる検討に入った。ウクライナ情勢の緊迫化を受けて原油価格は上昇している。上限の5円を出しても、当初の基準だったレギュラーガソリン1リットルあたり170円を維持するのが難しくなった。経済産業省では最大15円にする案が浮上しているが、財源の問題もあり調整が続いている。
補助金は1月27日から、ガソリン、灯油、軽油、重油を対象に、石油元売り各社に出ている。ガソリンの店頭価格(全国平均)が170円を超えないように、支給単価を毎週決める。3日からの1週間は3・7円で、10日以降は上限の5円を出す見通しだ。
それでも170円を維持するのは難しいとみられ、上限額の引き上げを検討する。ガソリンの最高値は2008年8月の1リットル=185・1円で、基準の170円との差額である15円まで上限を上げる案がある。段階的に上げることも想定されるが、具体的な方法はこれから詰める。