キリンビールは25日、グループの事業方針説明会を仙台市内で開き、仙台工場(仙台市宮城野区)で増改築する見学者用ホールの概要を発表した。ことし7月に工場開設88周年を迎えるのに合わせた取り組みで、2月に着工し、7月にオープンする。
ホールは鉄骨平屋で、収容人数を現状の200人から270人に拡大する。3部屋に区切れる構造にし、セミナーやイベントなどにも活用する。
正面上部の外壁には太陽光パネルを設置し、発電した電気をホールの一部に活用する。壁面緑化なども行って環境配慮型をアピールする。
同社は現在のホールが老朽化してきたことに加え、大人数の受け入れを要望する声が利用者アンケートなどで増えてきたことなどから増改築を決めた。
堀江長治仙台工場長は説明会で「快適な環境を整え、さらなる来場者増を目指したい」と話した。2010年の見学者は約6万3000人で、春先の寒さの影響などから前年より約5%減ったという。
増改築工事に伴って工場見学は5月19日~6月9日まで休止し、その後はホールのオープンまで1日100人程度だけ受け入れる。
仙台工場は1923年7月、仙台市青葉区小田原に開設。83年4月に現在地に移転した。