国内のビール系飲料の販売が伸び悩むなか、大手ビールメーカーの「キリンビール」は、商品の開発力を強化するため、全国的に販売を伸ばしている長野県の地ビールメーカーと資本提携することになりました。
発表によりますと、「キリンビール」は、長野県軽井沢町に本社がある地ビールメーカー大手、「ヤッホーブルーイング」の株式の33.4%を、この会社の親会社からおよそ10億円で取得し、資本提携することで合意しました。
「ヤッホーブルーイング」は、独自の製法で、エールビールと呼ばれる香りが強い種類のビールを中心に製造していて、地元だけではなくインターネットを通じて全国的に販売を伸ばしているということです。
キリンビールとしては、この会社と資本提携し商品の開発面で連携することで、市場の縮小が続いているビール系飲料で特徴ある商品の開発につなげたい考えです。
キリンビールの磯崎功典社長は記者会見で「大手ビールメーカーの商品は低価格化や大衆化を目指してきた結果、どれも同じようなものになっている。地ビールの味覚の多様性を生かしてビール市場を活性化したい」と述べました。
またヤッホーブルーイングの井手直行社長は「大手との提携によって、材料の調達や物流の効率性を高めたい」と述べました。