4月25日、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣が「第86回毎日広告デザイン賞」の最高賞を受賞し、ホテル椿山荘東京で行われた表彰式に登壇した。
西野は、ビジネス書「新世界」を発売した昨年11月16日に「西野亮廣最新刊『新世界』本日発売」という広告を毎日新聞朝刊に掲載。この広告は、西野が個人で全15段のスペースを購入し、「新世界」の最初の23ページ分となる「はじめに」を全文掲載したもので、そのコンセプトとデザインのディレクションをみずから手がけたことも大きな話題に。1931年に発足した歴史ある広告コンクールでは初となる、タレント/芸人制作による広告作品の受賞という快挙を成し遂げた。
表彰式で賞状を受け取った西野は「僕は芸人や絵本作家をやっていて、広告に関しては場違いかなと思っていますが、何か言わなきゃいけないと思って悩んでいました。いいスピーチをして逃げ切るのか、ぶち込むのか。平成最後ということと、この場の雰囲気を考えて、ぶち込むしかない、挑戦するしかないと思いました」と意気込み、友人がストーカー被害に遭ったエピソードをユーモアを交えて話したが、結果はややウケといったところ。「以上で話し終えましたが、この場を借りて皆さんにお伝えしたいのは、挑戦しない方がいい場合もあるぞ!ということです。早くステージを降りたい(笑)」という言葉と共に足早にステージを降りた。
式後の取材で「SNSで誰でも情報を発信できる時代になり、Twitterのタイムラインは広告ばっかりになってしまいました。広告っぽいものよりエンタメに寄せた方が広告効果があるんじゃないかと思って、『はじめに』を全部掲載しちゃおうと思ったんです」と、今回の広告が生まれるきっかけについて語った。「(広告で)立ち読みをしてもらったという感じで、反響はデカかったです」と手応えもしっかりと感じたという。
広告の反響の大きさとは対照的に「表彰式のスピーチの反響は読めなかったです。技術がないというか、お笑いがそこまで得意じゃなかったみたいです(笑)」と自虐的な反省コメントで場を和ませたが、最後は「新しい絵本『チックタック』の舞台がラオスなんですが、ラオスに小学校を作りたい。絵本の印税を学校建設に全部回しちゃおうかなって思っています!」と次の大きな計画を話して締めくくった。(ザテレビジョン)