【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)のユーロ圏19カ国は12日から13日にかけて開いた首脳会議で、ギリシャに対する新たな金融支援をめぐり、同国が財政改革案の一部を法制化することを条件に、支援交渉を再開することで合意した。
決定は全会一致。EU側の要求をギリシャがほぼ受け入れたとみられる。単一通貨ユーロ創設以来初の事態となるユーロ圏離脱の危機にさらされていたギリシャへの支援問題は、支援合意に向けて大きく前進した。
記者会見したトゥスクEU大統領は「支援交渉を開始する用意について、各国首脳が原則合意した。厳密な条件が満たされる必要がある」と指摘した。
ギリシャは、EUが要求した付加価値税(VAT)率の簡素化や年金制度の見直しに関して早期に議会で可決し、財政改革案の実現性を担保すると約束したもようだ。このほか、最大500億ユーロ(約6兆8000億円)のギリシャの資産を基金に移転し、債務削減に活用する。
ギリシャは当初、受け入れを渋ったものの、日付をまたいだ約14時間にわたるマラソン協議の結果、最終的に譲歩した。