クニマス生存確認論文 さかなクンも著者に

秋田県の田沢湖にかつて生息しながら姿を消し、環境省がレッドリストで絶滅種に指定するサケ科の淡水魚「クニマス」の生存を約70年ぶりに山梨県の西湖で確認した京都大学の中坊徹次教授らのグループの研究成果が、22日付の日本魚類学会英文誌(電子版)に掲載されることになった。
 グループは昨年3~4月に西湖で採取された9匹を分析したところ、エラの一部や胃の出口にある突起の数が、田沢湖のクニマスの記録と一致。クニマスとよく似たヒメマスではないかとの見方もあったが、産卵期やDNA解析の結果から、クニマスと結論付けた。
 中坊教授は「クニマスとヒメマスの識別法や、クニマスの人工授精による個体の発生状況などを調べていきたい」と話している。
 論文の筆者には、中坊教授のもとにクニマスを持ち込んだタレントで東京海洋大学客員准教授の「さかなクン」も「宮沢正之」の本名で名を連ねた。所属事務所は「学術論文の著者となるのは初めて」としている。

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