ゲレンデにプラ製マット 通年スキー可能に

宮城県川崎町は町営のセントメリースキー場の一部ゲレンデに、雪がなくても滑ることができるプラスチック樹脂製のマットを敷設する。一年中滑走を楽しめる環境を整え、新たな需要を掘り起こす。町によると、同様のマットを設置するのは東北では酒田市の松山スキー場に続き2カ所目。
初級者や中級者向けのスターライトコース(全長約600メートル)に幅30~40メートルのマットを敷設する。散水して滑りやすくするスプリンクラーも設置する。
工事は6月以降に始め、11月ごろまでに終える予定。マットを敷いたコースは来春から本格的に使用を始める。設置費用は約1億6000万円で、国から交付税措置が受けられる辺地債などを活用する。
町がマットの敷設を決めたきっかけは、2015年度シーズンの雪不足。利用客は前年度比約3万1000人減の3万7000人ほどに落ち込み、2000万円近くの赤字が出た。利用客を安定的に呼び込む方策を町が検討した結果、群馬県や新潟県などのスキー場が活用するマットの導入が浮上した。
町の担当者は「マットを敷けば、雪の降らない季節でも、雪不足の冬場でも滑走を楽しんでもらえる。仙台市や山形市といった都市部に近い利点を生かし、スキー場の存在感をさらに高めたい」と意気込む。

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