コメ作況 宮城103「やや良」 東北「平年並み」

東北農政局は30日、9月15日現在の2010年産水稲の作柄概況を発表した。東北の作況指数は「100」の「平年並み」(101~99)で、09年同期と同じだった。東北各県は秋田を除き「やや良」(105~102)か「平年並み」となる見通し。
 東北の県別、地域別の作況指数見通しは岩手、福島では6年ぶりの「やや良」。宮城の「やや良」は「108」の「良」(106以上)だった04年以来の高い水準で、逆に秋田は04年以来の「不良」(94以下)だった。青森、山形は2年連続の「平年並み」。
 東北は5月中旬~6月上旬、断続的に低温と日照不足に見舞われ、初期生育が抑えられた。その後、太平洋側の各県は、夏の高温多照で生育が持ち直し、もみの実入りが進行。秋田は8月中旬まで日照不足が続き、実入りが悪かった。
 10アール当たりの予想収量は東北全体で09年同期に比べ3キロ多い559キロ。県別では青森579キロ(2キロ減)、岩手554キロ(21キロ増)、宮城545キロ(18キロ増)、秋田538キロ(29キロ減)、山形600キロ(8キロ増)、福島553キロ(15キロ増)だった。
 東北の主食用米の作付け見込み面積は40万600ヘクタール。09年の確定値に比べ5300ヘクタール減った。飼料用米や米粉用米にシフトしたとみられる。
 全国の作況指数は「99」。ブロック別に見ると、東北は沖縄(101)に次ぐ2位で、四国(100)と並ぶ。米どころの新潟県と北海道は「98」だった。
 コメ余りの中、7月末時点の民間調査で豊作予想が発表され、過剰感による米価下落の懸念が強まったが、農林水産省は「全国の作況指数が100を切ったので、需給は締まるだろう」(総合食料局)とみている。

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