宮城県大崎市や大崎地域3農協などで組織する「大崎の米『ささ結(むすび)』ブランドコンソーシアム」は15日、コメの新品種「ささ結」の栽培講習会を同市古川の水田で開いた。
講習会には栽培農家30人が参加。育種に携わった県古川農業試験場の永野邦明副場長が、60センチほどに草丈が伸びたささ結を前に「この品種に追肥を与えると10アール当たり600キロ以上も取れるが、味が大きく落ちる」などと栽培上の注意点を解説した。
ささ結は、ササニシキの優れた食味と、ひとめぼれの作りやすさを兼ね備えた新品種。台湾など海外の食品見本市にも出展され、好評を博している。
本年産から本格栽培が始まり、大崎市や登米市などの計100ヘクタールに作付けされた。本年産は特に食味を重視し、追肥なしの低肥料で栽培することなどを申し合わせている。
109アールに作付けした同市古川下中目の加藤憲治さん(66)は「消費者は粘りの強いコシヒカリ系のコメに飽きている。すし職人からも高評価を得ているささ結に期待したい」と語った。