宮城県議会は4日、会派会長懇話会を開き、新型コロナウイルスの感染者や家族らへの差別禁止を盛り込んだ条例案を2月定例会に共同提出する方針を決めた。週内にも検討委員会を設置し、今月中旬をめどに骨子案を固める見通し。
非公開の懇話会は、8会派の代表に石川光次郎議長、斎藤正美副議長を交えて行われた。10人が集団感染した最大会派「自民党・県民会議」が条例の制定を呼び掛け、全会一致で了承した。
検討委は全会派が入り、計9人で構成する予定。自民会派が議論のたたき台として作成した「県新型コロナウイルス感染防止対策基本条例」(仮称)を基に骨子案の内容を詰める。
条例案は感染対策と差別禁止が柱となる。県民や事業者に感染防止策への協力を、県には医療や検査の充実などを求める。感染者や医療従事者、家族への差別や誹謗(ひぼう)中傷を禁止する。罰則は設けない見込み。
1月下旬からパブリックコメント(意見公募)を実施し、2月定例会に提案する予定。石川議長は「感染者や家族らへの差別、誹謗(ひぼう)中傷を根絶させるためにも、できるだけ早く条例を制定したい」と話した。