コロナ後遺症、40%が倦怠感訴える…療養終了後に筋肉痛で歩行困難になるケースも

東京都は24日、新型コロナウイルスに感染し後遺症を訴えた230人の分析結果を公表した。40%にあたる93人が倦怠(けんたい)感があると答え、症状が半年以上続き、重症化するケースもあった。

 昨年5月~今年1月に後遺症を訴え、都立病院を受診した人らを調査した。「倦怠感」以外に多かったのは、「息切れ」(44人)、「頭痛」(38人)、「嗅覚障害」(37人)など。65%の150人が複数の症状に悩まされ、四つ以上の症状を訴えた人も11%の26人いた。

 後遺症が半年以上続いたのは12人。軽症だった感染者が、療養終了の1週間後に倦怠感や筋肉痛を訴えて歩行困難となり、入院したケースもあった。分析に携わった賀来満夫・東北医科薬科大特任教授は「症状は人によって様々で、時間がたってから悪化する人もいる。回復後も注意する必要がある」と話した。

■「BA・2」感染疑い、検査の4割に

 都が24日に開いた新型コロナウイルスのモニタリング(監視)会議で、オミクロン株の別系統で感染力が強い「BA・2」疑いと判定されたケースが検査全体の約4割に達したことが報告された。「まん延防止等重点措置」が解除され、人流が活発になる年度末を迎えることから、都は警戒を強めている。

 報告によると、都健康安全研究センター(健安研)が今月8~14日に行った検査で1067件のオミクロン株疑いが確認され、そのうち38・5%にあたる411件がBA・2疑いだった。前週(1~7日)は17・8%、前々週(2月22~28日)は11・8%だった。

 小池知事は「新規陽性者数は緩やかな減少傾向にあるが、BA・2への置き換わりが急速に進んでいて警戒が必要だ」と述べた。

 会議ではこのほか、新規感染者の年代別で「10歳未満」が4週連続で最多となったことや、重点措置が解除された今月22日以降、都内主要繁華街の夜間滞留人口に急激な増加がみられないことなどが報告された。

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