新型コロナの第5波以降、後遺症の患者が急増するなか、厚生労働省が初めて後遺症に特化した「診療の手引き」を作成し、今月中にも公表することが分かりました。 東京都内のクリニックの後遺症外来では、8月以降、患者が急増し、先月はおよそ1800人が受診しました。 最新の報告では、感染者の4人に1人が半年後も倦怠(けんたい)感や嗅覚障害などの症状が続くとしていますが、現在も治療法は確立されていません。 11カ月間後遺症に苦しむ女子大学生(19):「特に嗅覚のことは片っ端からサイトを見てちょっと一喜一憂したりとか、調べても『治らない人がいる』とか出てきちゃう。つらいのでいい治療が出たらいいなと思う」 ANNの取材で、厚労省が初めて後遺症に特化した「診療の手引き」を作成し、今月中にもホームページ上で公表することが分かりました。 手引きには、患者の症状の経過や改善した治療の例など、最新の知見が盛り込まれます。 ヒラハタクリニック・平畑光一院長:「国はまず後遺症があるということを積極的に打ち出して頂くのがとても大切。今の後遺症外来の数ではとても診きれない。自分の住んでいる地域で診てもらえる状況を一刻も早く作らないといけない」 厚労省は「治療方針について、医療機関だけではなく患者も手引きを参考にしてほしい」としています。