コロナ患者が少ない日本「玄関で靴を脱ぐ」が功を奏した可能性

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出されてから、およそ1週間。4月14日には、国内で新たに486人の感染者が確認されており、沈静化の兆しはまだ見えない。

 4月10日、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)が出版している雑誌『Emerging Infection Diseases』のサイト上で、新しい研究結果が発表された。

 中国・武漢の病院で、床、コンピュータのマウス、ゴミ箱、手すりなどを調査したところ、いずれも広範囲に渡ってコロナウイルスが検出されたという。特に問題になったのは床で、集中治療室で働く医療従事者の約半数が、靴底で新型コロナウイルスを運んでいることがわかった。さらに、薬局フロアの床には、100%コロナウイルスがいたという。フロアを移動したのは、医療従事者のみだった。

 こうした研究結果から、「医療スタッフの靴底は保菌物として機能するかもしれない。コロナ患者がいる病棟を出る前に、靴底を消毒することを強くすすめる」と論文で注意喚起されている。

 靴が新型コロナウイルスを運ぶ可能性は、他でも指摘されている。3月25日の『Huffingtonpost UK』で、サンディエゴで開業医を務めるジョージオ・ナノス博士が、人口の多いエリアや職場で履いた靴は、汚染源になる可能性が高いとしている。

「コロナウイルスは、最長12時間、場合によってはそれより長く生存できると考えられます。間違いなく、そのなかに靴も含まれている」(ナノス博士)

 欧米では、靴を履いたまま自宅で過ごすのが普通だが、同記事で公衆衛生の専門家は、家に入る前にガレージや玄関で靴を脱ぐことを推奨している。日本の感染者数が外国に比べて少ないのは、玄関で靴を脱ぐ習慣のおかげかもしれない。

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