コロナ5類移行1年 昨夏感染拡大も現在は落ち着き 東北の自治体、対策継続を呼びかけ

 新型コロナウイルスの5類移行後、東北では感染者数が一時的に高止まりした期間を経て、現在はやや落ち着きを見せている。一方で再流行への懸念は拭えず、各自治体は感染対策の継続を促す。

 東北各県で見た1医療機関当たりの患者数の推移はグラフの通り。昨夏からの流行「第9波」では、9月4~10日の週に宮城、岩手が都道府県別でそれぞれ1、2位となった。

 今年1~2月の「第10波」でも、全国と連動し東北で増加。2月下旬にピークを過ぎた。宮城県疾病・感染症対策課の担当者は「季節にかかわらず流行の波があり、要因が特定しにくい」と分析する。

 厚生労働省の人口動態統計によると、5類移行後のコロナによる死者数(昨年5~11月)は青森247人、岩手206人、宮城233人、秋田158人、山形172人、福島286人。

 5類移行1年を前に、宮城県と仙台市のトップが7日の定例記者会見で言及。村井嘉浩知事は「油断はできない。人混みの多い場所ではマスク着用など、自己責任による対策が重要だ」と呼びかけた。

 郡和子市長は「街のにぎわいが戻り、会食の機会も増えて良かった。コロナ下で蓄積した知識や経験を生かし、今後の感染症に備えていかなければいけない」と述べた。

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