ゴキブリがいない家、5つの条件とは?

ゴキブリと遭遇する機会が増える季節になりました。目にするたびに退治しているのに、なかなか根絶できません。ゴキブリがいない家に暮らしたいと思うのですが、ゴキブリがいない家とはどんな家なのでしょうか。

ゴキブリが生存できる条件を断つ

「ゴキブリは、ジメジメと湿気があって、暖かく、陽の当たらない物陰で、餌のあるところが大好きなので、その真逆の空間をつくるとゴキブリは来なくなります。風通しがよくて、気温は低め、陽が当たって、乾いている広い空間です」というのは、30種100万匹のゴキブリを研究用に飼育しているアース製薬研究部生物研究課の有吉立課長です。ゴキブリが来ない家は、まるで住宅展示場のモデルハウスですですが、私たちの手が届く範囲で5つの条件をあげてもらいました。

「ゴキブリの生存に必要な餌と水を断つのです。また、ゴキブリは自分の背面と腹面がぴったりつくところが好きなので、家具や電気製品と壁・床の隙間に侵入できない工夫も大切です」(有吉課長)

燻煙は時間差で2回必要

すでにゴキブリが出没している場合は、燻煙(くんえん)が有効ですが、1回では効果は少ないそうです。「ゴキブリの卵は殺虫成分を通しにくい堅い殻に覆われているので、卵があれば全滅というわけにはいきません。1度燻煙したら、2~3週間後にもう1度燻煙すると、殻から出てきた幼虫も駆除できます」(有吉課長)

ゴキブリは家の内外を行き来している

家の中のゴキブリを全滅させても、近隣の家から侵入することがあります。「ゴキブリの侵入を防ぐには、玄関口付近、窓際(エアコン室外機横)、ベランダ(プランター横)などに屋外用ゴキブリ毒餌剤を設置して、侵入前に駆除する方法がよいでしょう。特にマンションなど集合住宅では隣家から移ってくるリスクが高いので、ゴキブリの侵入を防ぐ対策が必要です」(有吉課長)

ゴキブリの天敵とは!?

ゴキブリの天敵を飼えばゴキブリがいない家は実現できるのでしょうか。「アシダカグモはゴキブリを食べてくれますが、肢の先まで入れた全長が10~13cmの大型グモ。人間に害はありませんが、同じ屋根の下で同居するのは嫌だという人も多そうです。また、ヤモリもゴキブリを食べてくれますが、クモと一緒に飼うとクモを食べてしまいます」(有吉課長)こうした生き物が苦手な人にとっては、天敵にがんばってもらう策は難しいですね。やはり「ゴキブリがいない家」にするためには、日頃から5つの条件を守り、2度の燻煙でシャットアウトすることが近道といえそうです。ゴキブリが出没していたあなたの家を努力と工夫で「ゴキブリがいない家」にしてみませんか。

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