ゴパン買うなら半額補助 福島・湯川村、米消費拡大狙う

 三洋電機のヒット商品・家庭用米パン焼き器「GOPAN(ゴパン)」を購入する村内の100世帯に、ほぼ半額の2万5千円を補助する米の消費拡大策を、福島県湯川村が4月に始める。ゴパンを普及させ地産地消を図りながら、三洋電機に宣伝用の特産米も無償提供してPR――。村はそんな一石二鳥を狙う。
 会津盆地の真ん中にある湯川村は人口約3500人。水田が面積の約64%を占め、10アールあたりの収量(619キロ=2009年産)は県内一を誇る。しかし減反政策で村の米の作付け割合は現在の74.2%から2013年度には64.5%に下げられる見通し。米作の将来を心配する声が広がるなか、ゴパンに目を付けた。
 家電店で5万円前後で販売されていることを参考に、補助額を半額相当の2万5千円とした。「農家一辺倒の補助金では消費は広がらない。消費者の『米を食べたい』という気持ちを刺激したい」と村産業建設課。21日の臨時村議会で、計250万円の補助金支出が可決された。
 このほかに村は三洋に米660キロも無償提供。ゴパンの実演販売などで活用してもらう考えだ。三洋によると、ゴパンは昨年11月の発売後、注文が殺到して12月に受け付けを中断し、4月に再開予定。同社広報部は「ゴパンへの補助金を決めた自治体は初めて。米の消費拡大に貢献できたらうれしい」と話す。(池田拓哉)

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