サイゼリヤが2023年8月期第3四半期決算を発表した。売上高は1321億300万円(前年同期比23.1%増)、営業利益は35億6800万(同236.3%増)と、コロナ禍での落ちこみを回復させている様子がうかがえる。
一方で純利益は26億円(同59.6%減)と、他の外食同様に利益面では苦しい様子。特に日本に限定すると、15億円以上の赤字という状態なのだ。消費経済アナリストの渡辺広明氏は「サイゼの薄利多売戦略は物価高の中、売り上げアップにつながりますが、原材料費や人件費の高騰もあり利益的には厳しい環境が続きそうです」と指摘する。
イタリアンファミリーレストラン『サイゼリヤ』は7月12日に夏のグランドメニューを改訂。新作メニューが出されるなか、これまでかけ放題だった粉チーズの無料提供を終了して、今後は100円(税込)になることを発表した。 【映像】サイゼリヤ粉チーズ有料化に芸能人もコメント これを受けて芸人のシューマッハ・中村竜太郎はSNSに「今日のランチは悔いのないよういつもより多めに粉チーズをかけました。最後の一振りをしたときは涙が溢れ出しました。今までありがとう、無料粉チーズ」と、感謝を交えて投稿。 各方面で値上げラッシュが続く中、サイゼリヤは今後も料理自体の値上げはしない方針で、粉チーズの有料化は苦肉の策だったと告白した。 では、その他の飲食チェーン店はどう考えているのだろうか。牛丼チェーン・吉野家は、盛り放題になっている紅しょうがについて、現時点で変更の予定はないとのこと。ただし「お客様の利便性や安全性を考慮して検討してまいります」とコメントした。 定食のやよい軒は、定食や朝食のごはんおかわり自由としており、現時点では有料化は検討していないそう。 パイン、レーズン、きゅうり、落花生、常時4種類のトッピングを無料で提供するカレーチェーン・サンマルコも当面廃止や値上げの予定はなく「むしろ現状4種類でいいのか模索し、よりよい内容への見直しを検討し続けます」と消費者に嬉しい方針を打ち出した。 回転ずしチェーンのかっぱ寿司は無料提供のガリについて「今後について現時点で決まっていることはございません」、本場さぬきうどんの丸亀製麺はネギ、天かす、おろししょうがなどの無料トッピングについて「現状は有料化することは考えておりません」とそれぞれ回答。 ネギ入れ放題のラーメン横綱は「各地の農家さまに、我々のお客様への想いをご理解いただいて、多大なる尽力によって無料提供が実現している次第です」と、無料提供の苦労をにじませた。 (『ABEMA的ニュースショー』より)