石巻市の石巻専修大と飯野川地区の事業者らが共同で考案した「サバだしラーメン」のカップ麺が発売され、発表会が3日、同市河北総合支所であった。
カップ麺は東洋水産(東京)が開発した。女川町に工場を所有していることから、東日本大震災で被災した石巻地方の復興を支援するため商品化した。
麺は県産小麦を使い、市内の水産加工業者が製造した濃縮スープを採用するなど、地元の原材料を重視した。熱湯を入れて5分で完成。パッケージはサバだしラーメンを提供している飯野川地区の食堂を紹介し、PR効果も狙う。
サバだしラーメンは飯野川地区の食文化を生かした地域活性化と、水産加工業の復興を目的に2011年に考案。13年には家庭向けの商品が開発された。
カップ麺の希望小売価格は200円(税別)。全国のスーパーやコンビニエンスストアで1日から販売している。
石巻専修大経営学部の石原慎士教授は「全国販売によって地区の活性化に弾みがつく」と期待した。
発表会では、サバだしラーメンが「フード・アクション・ニッポンアワード2014」で、食と農の復興に寄与したとして「食べて応援しよう!賞」に選ばれたことも報告された。