サッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督と岡田武史前監督が16日、宮城県利府町の県サッカー場で、東日本大震災の復興支援のため、同県内の小学生を無料招待しサッカー教室を開いた。猛暑の中、100人以上の少年少女が約3時間、新旧代表監督の熱心な指導を受け、プレーを楽しんだ。
「つらい経験をした子どもたちのために力になれることを楽しみにしていた」というザッケローニ監督は、グラウンド上で腕組みをしながら目を配り「慌てなくてもいいから確実に」などと積極的に声を掛けた。
津波で学校の練習場が流された名取市立閖上小6年の氏家知輝君(12)は、同監督のファンで「超楽しかった」と笑顔。母の美香さん(37)は「久々に知輝のはつらつとした姿を見た。ザックさんが近くにいるなんて夢みたい」と話した。
2人は午前中には仙台市内で「将来、日本代表が世界一になるために今の子どもたちに必要なこと」をテーマに対談。ザッケローニ監督は「大きな夢を持ち、多くを吸収しながら成長してほしい」と述べ、岡田前監督は「夢を持つ自分を信じることが大事」と説いた。