シーラカンスのゲノム解読=進化過程解明に期待―東工大など

アフリカ東部タンザニア沖に生息するシーラカンスの全遺伝情報(ゲノム)を解読したと、同国の水産研究所と東京工業大、国立遺伝学研究所、東京大の研究チームが27日発表した。「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスは、魚類から足が4本ある陸上動物に進化する中間段階に当たる。両生類や哺乳類と遺伝子を比較すれば、水中から陸上への進出に必要な体の仕組みの変化の解明が進むと期待される。
 東工大の岡田典弘教授らが解読した結果、シーラカンスのDNAは約27億塩基対と、平均的な魚類の3倍以上あり、哺乳類に近かった。たんぱく質を作る遺伝子は2万個以上見つかり、魚類のタイプと陸上動物のタイプが両方あったことから、遺伝子レベルでも進化の中間段階にあることが確認された。 

タイトルとURLをコピーしました