ジャニーズタレント次々発信…「自分は性被害に遭ってない」に欠けている被害者救済の視点

19日に神奈川県警大磯警察署の一日署長を務めた近藤真彦(59)が、故ジャニー喜多川氏(享年87)の性加害問題について「いつかお話しさせていただく」と宣言し、大きな注目を集めた。 【写真】元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」  近藤は今年5月に大分県日田市で開催されたスーパーフォーミュラ第4戦をPRするため、同県庁を訪問した際、性加害の事実を知らなかったとする当時ジャニーズ事務所社長だった藤島ジュリー景子氏(57)について、「知ってた、知らないかではなく、知っているでしょ」「嘘はなしに正々堂々と話をしてもらえれば」と踏み込んだ発言をした。その際は《自分も知っていることを話すべき》という声も上がったが、ジャニーズ事務所の方向性が定まらず、被害者への補償内容も出揃っていない今、大方が《所属していた人が、個人の感想を語ることも含めて、慎重になるべき》という意見に傾きつつある。 ■東山紀之も堂本光一も「被害を受けたことはない」  しかし、7日の会見で新社長に就任した東山紀之(56)は、「私自身は被害を受けたことはなく、受けている現場に立ち会ったこともない」と話し、KinKi Kids堂本光一(44)は8日夜、Johnny’s webの自身のブログで「はっきり申し上げれば自分は被害を受けていません」と明言した。9日の情報バラエティー「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(朝日放送)では、レギュラー出演するジャニーズWEST中間淳太(35)が、「性被害をもう誓って、一回も受けたことないです。嘘はつかないです。本当に(ジャニー氏から)指一本触れられたことがないので」と言及した。  これらの所属タレントたちによる「性被害を受けていない」という主張に対し、ネットでは次のような声があがっている。 《被害者のキズをえぐるような、「僕は被害を受けてません!」と宣言することもなく、被害者に寄り添ってほしい》 《とにかく知っていた、知らなかった、被害にあってなかった、という宣言は、被害者を傷つけ、他にも被害にあったと言いたい人がいたらその歯止めにもなってしまいます。会社がそれは被害者に配慮してタレント全員が言いませんと会見で言うべきだった。ヒガシもイノッチも会見で言ってしまったばかりに次々タレントが同じように声を挙げてしまった。最悪です》 《今までジャニーズは自分は被害に遭ってない、事務所一丸で再出発するから応援してと言う人ばかりで、被害者よりまず自分だった。噂では聞いていた。私は違います…これらは弁護士による指導でしょうね》 ■被害者への誹謗中傷を助長 「東山さんや堂本さんがこうした主張をしてしまうことで、性加害問題について黙っている所属者に対する、『ということは性被害を受けているのではないか?』という不必要な勘ぐりを生む一因にもなっています。デビュー組が受けていないと主張することで、厄介なジャニオタたちが『デビュー組が被害に遭っていないと言ってるのだから、嘘に決まっている』という被害者への誹謗中傷を助長することにも繋がります」(芸能ライター)  近藤真彦は5月の発言時、かつてジャニーズ事務所に所属していたからこその苦言を積極的に呈していた印象だった。しかし今回は苦言というより“匂わせ”に近いものがある。ジャニーズ事務所の会見について問われた際も「いや、きょうのところは、すみません」と具体的な明言を避けた。近藤が思わせぶりな発言してこの問題を引っ張ることで、どうしても「性被害を受けたかどうか」に世間の関心が集まってしまう。  被害者が名乗りを上げている以上、ジャニーズ事務所の経営者や所属タレントは、被害者に寄り添う視点で発言、発信した方が良さそうだ。

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