10月2日に行われた、ジャニーズ事務所の性加害問題に関する会見で、「指名NG記者リスト」の存在が明らかになったことで、世間からの信用は地に落ちたジャニーズ事務所。10日には、公式サイトで、「NGリストの外部流出事案に関する事実調査について」という声明を発表したが、不祥事会見を舞台に、さらに不祥事を重ねるという前代未聞の大失態。SNS上は「やっぱりそうか」「呆れてものが言えない」などと大炎上となり、補償問題も所属タレントの今後の見通しもむしろ全く先が見えない混乱状態に陥ってしまった。 【写真】元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」 「全ての対応が後手後手、そしてとんちんかんです。今までメディアに対して上から目線で圧力をかける“攻め”にはめっぽう強かったが、“守り”にはいかに弱くて不慣れかということですよ」と芸能関係者が呆れるようにその対応は“撤退戦”の失敗例をことごとく見せられているかのようだ。 「芸能人はなぜ干されるのか?」(鹿砦社)の著書もあり、ジャニーズ事務所のメディア支配をつぶさに見てきたジャーナリストの星野陽平氏はこう話す。 「そもそも資産が1000億円もある巨大企業を、経営の経験が全くない元タレントの東山と井ノ原のもとでやっていけるとは誰も思ってないでしょう。当然、裏で糸を引いてる人物がいるはずです。しかし、現在、ジャニーズ事務所のガバナンスがどうなっているのかは全く分かりません。どういう手続きを経て、誰がどのように意思決定しているかも見えてこない。不気味な状態です」 ■セクハラ、パワハラ、枕営業、性加害… 一方、ジャニーズ事務所は会見後、公式サイトで“逆ギレ”したかのようなメディア批判の「声明」を乱発している。 「つい数カ月前までは、テレビ局や新聞社などの大手メディアもひれ伏す立場にあったわけですからね。しかし芸能界全体で言ったら、ジャニーズに限らず、闇に葬り去られている、大手芸能事務所のセクハラ、パワハラ、枕営業、性加害、さらには性加害どころじゃない殺人事件などは存在しますよ。昨年、私は『CIA陰謀論の真相』という本を出しましたが、そこである大手芸能事務所が関わる殺人事件について触れたのですが、完全に黙殺されています。今のジャニーズ事務所の性加害問題を多くのメディアが一笑に付し、見て見ぬフリをして相手にしてこなかったのと全く同じ構図です。芸能事務所のメディアへの圧力、そしてメディア側の忖度はいまだに歴然と存在しているんです。ただ、長い目で見れば、こうしたタブーは徐々に暴露される流れになっているとは思います」 ジャニーズ事務所の問題が自分に飛び火しないか首筋の寒い芸能プロのお歴々は少なくないはずだ。