ジャニーズ事務所の創業者で元社長のジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題をめぐり、新社長に就任した東山紀之(56)が社名変更を決断し、10月2日に会見を開いて新社名を発表する方向で最終調整していることが20日、分かった。新社長としては7日の会見以来2度目の公の場で、100%保有する前社長の藤島ジュリー景子氏(57)の株式の取り扱いなどについても言及する。
東山が、再び社長として公の場に姿を現し、新社名を自ら発表する。
7日の会見で、東山は社名変更について「(変更せずに)頑張っていくべき」「変更を検討する」などと、コメントが一貫性に欠けていたが、関係者によると、会見後に再度世論の動向や被害者の心情に寄り添うことなどを踏まえた結果、変更を決断した。新社名については、来月2日の新体制発表までに決める方向で話が進んでいる。「ジャニーズ」の名前を冠したユニットや、関連会社についてもどうなるのか注目される。
また、東山とジュリー氏は現事務所で被害者補償に向き合う役割を担い、タレントと社員を所属させる新会社を設立する方針。タレントのマネジメントを行う新会社の社長には、芸能界に精通した人物を外部から招へいするとみられる。
当初、来月2日に発表する新体制の詳細については、会見ではなく文書での発表を予定していた。だが、スポンサー離れや世論の反響などを考慮し、都内で会見を開く方向で最終調整に入った。ジャニーズアイランド社長を務める井ノ原快彦(47)らと登壇するとみられる。
新社長として2度目となる会見では、19日午後11時に公開された文言の詳細が明かされる。同事務所は公式サイトで「皆さまのご意見、ご批判を真摯(しんし)に受け止め、今後の弊社の在り方について検討を重ねて参りました」と報告。同日に取締役会を開いたことを明かし、〈1〉ジュリー氏が100%保有する株式の取り扱い、〈2〉被害補償の具体的方策、〈3〉社名変更、〈4〉所属タレント及び社員の将来などについて、「あらゆる角度から議論した」と説明した。
前回の会見では、ジャニーズの新体制から自身の性加害疑惑まで、4時間12分にわたって受け答えに応じた。再び社長として登壇する場で、東山の口から何が語られるのか。再び日本中の注目が集まる会見となる。
◆7日の会見VTR 報道陣約300人が集まる中で、東山、ジュリー氏、ジャニーズアイランド社長の井ノ原が登壇。ジュリー氏の社長辞任、東山が年内で芸能活動を引退して後任社長に専念することを発表。4時間12分にわたってメディアの質問に答えた東山はジャニー氏の性加害について「人類史上最も愚かな事件。鬼畜の所業」と非難。その一方で、社名変更はしないとした。ジュリー氏は株を100%所有したまま、代表取締役に残るとしていた。