ジャニーズ性加害「関わったみんな一度地獄を見なきゃダメ」 SMAP生謝罪で吉本辞めた元芸人が糾弾「逃げるな。償え」

 元ピン芸人で、YouTubeなどで活動するエッグ矢沢さんが2023年9月11日、かつて所属していた吉本興業を退所した理由の1つに「SMAPの生放送での謝罪」があったことをX(ツイッター)で明かした。「ここまでの天下人になっても事務所の奴隷なのかと思ったら悲しくなった」などと当時を振り返っている。

「あれは明らかにジャニーズ事務所からの苦情というニュアンスだった」

   SMAPは16年に解散危機が報じられ、同年1月18日放送の「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)ではメンバー5人が生出演。木村拓哉さんが「我々SMAPのことで、沢山の方々に沢山の心配と迷惑をおかけしました」と騒動を謝罪し、草なぎ剛さんが「ジャニーさんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、今僕らはここに立つことが出来ています」と語るなどしていた。それでも同年12月31日を以ってSMAPは解散した。

   矢沢さんは23年9月9日の投稿で、「俺が吉本を辞めるキッカケのひとつにSMAPの生放送での謝罪がある。ここまでの天下人になっても事務所の奴隷なのかと思ったら悲しくなった」と切り出し、こう続けた。

「それから数年後に俺が出たテレビ番組の打合せでSMAP謝罪の話をしたいといったら『それだけは勘弁してください!上に苦情入っちゃうんで!』と本気で止められた」

「あれは明らかにジャニーズ事務所からの苦情というニュアンスだった」

「未だに触れちゃいけない空気がある」
   ジャニーズ事務所は23年9月7日に記者会見を開き、創設者の故ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害を認め、社長だった藤島ジュリー景子氏が5日付けで引責辞任。新社長には所属タレントの東山紀之さんが就任し、当面の間、藤島氏は代表取締役として、被害者の救済や現所属タレントの心のケアに関わることを発表している。
   矢沢さんは投稿で「今テレビでジャニーズ問題を取り上げてるけど、未だに触れちゃいけない空気がある」とし、「テレビは都合が良い事しか取り上げないし叩かないってやっぱり卑怯だと思う。人を叩くって事は叩かれる覚悟もあるって表明してるのと同じだからな」と非難した。
   矢沢さんは「芸能人がジャニーズタレントは被害者だから広告や番組から排除するのは間違ってるみたいに擁護してるけど、ここにもそっち側についた方が得するって考えがチラついてる」と、ジャニーズ所属タレントのCM起用見直しが相次いでいる現状に持論。「強力なジャニオタを味方にできるし善人ヅラもできるからって魂胆が見える。なんか今それすんの違くない?と俺は人間性を疑う」とつづった。

「関わったみんな一度地獄を見なきゃダメだよ」

   性加害問題に対して矢沢さんは「俺からすると知ってた奴は共犯。そんでほとんどの人間が知らなかったわけがない。ジャニーズもテレビ局も。性被害も圧力も。全部知ってたのに未だに他人事みたいな顔してるのはおかしい。ここまできても未だに傷を浅く終わらせようなんて無理な話だろ。もう逃げるなよ。認めろ。そんで償え。人間なら」と求めた。

   幼いころからSMAPに親しんでいたという矢沢さんは、「SMAPが苦しそうな顔で謝罪してるのを見るのは本当にキツかった」と改めて振り返る。「あれを見て売れたとしても不本意な事を飲み込まなきゃいけないのなら売れなくていいと俺は思った」と当時の心境を告白し、「その数日後、吉本に連絡を入れた。これからは自分自身でやってくと決めた。あの謝罪を見てなかったら今の俺はない」吉本興業退所に至った経緯を明かした。

   事務所の新体制について、矢沢さんは「もう本人(編集部注:ジャニー氏)は死んだとはいえ全部知ってるはずの親族が経営に関わってて、しかも逃げの姿勢」と糾弾し、「これは普通に考えて解体しかないだろう。どうにか残そうなんて思ってるのが俺は信じられないよ。関わったみんな一度地獄を見なきゃダメだよ」と訴えた。「地獄にも度合いがあるからさ。正直に話した方が良いって。実力があればまた這い上がってこれるしさ」ともつづっている。

   矢沢さんは、「吉本の闇営業問題とかの話じゃないよこれ。ほとぼり冷めたら平気な顔して歌って踊って元通りなんてなったら本気で日本終わりだよ。ちゃんと解体して調べ尽くして未来のために変えていかないとダメだよ」「日本お得意の汚いもんを綺麗に無い事にするのもうやめてくれ」と締めくくっている。

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