ジャニー氏による性被害当事者に国連人権理がヒアリング 「真摯に細かいところまで聞いてくれた」

ジャニーズ事務所を創設した故ジャニー喜多川前社長による性加害問題を巡り、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の専門家が25日、被害を訴える当事者4人に東京都内でヒアリングを実施した。

 4人は、元所属タレントでつくる「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のメンバー。ヒアリングは午後6時から約2時間、非公開で行われ、作業部会の議長で環境法や持続可能な開発が専門のダミロラ・オラウーイ氏と、ビジネスと人権を研究する政治学者ピチャモン・エオファントン氏が調査に当たった。

 ヒアリング後、取材に応じた副代表の石丸志門さん(55)は「ジャニーズ事務所には、公式の場で喜多川氏の加害を認めて全被害者を救済し、実際の行動につなげてほしい」と強調。元ジャニーズJr.の泉さん=仮名、50代=は「作業部会の人たちは、真摯しんしに細かい所まで聞いてくれた」と期待感を示した。

 作業部会の専門家は24日に来日し、ジャニーズの性加害問題のほか、北海道や福島、愛知など各地を訪ね、日本での被雇用者の人権など幅広い課題について調べる。離日する8月4日に都内で記者会見を開く。来年6月に国連人権理に報告書を提出する。(望月衣塑子)

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