「史上初の10億円ジャンボだけに非常に売れ行きがよかった。結果、全国で10億円が23の 売り場から25本が出ました。売り上げ的に『1本は出る』3大メガ売り場(西銀座チャンスセンター(CC)、大阪駅前第4ビル特設売場、名駅前CC)を除 くと、ほかは予想外の小さな売り場が多かった。なにより驚いたのが宮城県『卸商団地CC』の年末ジャンボ2年連続1等です」
こう話すのは、宝くじ評論家の山口旦訓さん。『卸商団地CC』の何がすごいのか?じつは’14年(1等前後賞7億円)と今回の’15年の2連続で1等が出たのは3大メガ売り場を除くと全国でたったひとつ。その強運売り場とはいったいどんなところなのか?
場所は仙台駅から東に車で10分ほど。仙台中央卸売市場や倉庫団地が集結する東北地方でも有数の流通拠点・卸町の一角にある。
「お 客さんの大半は運送会社のドライバーや倉庫会社で働く方々です。’14年年末7億円以降は、遠方からわざわざ買いにくるファンも増えましたが、それまでは まとめて100枚以上買う方もいない地味な売り場でした。ですから今回また出たと知らされたときは、まさかと耳を疑いました」
そう驚きを隠せないのは、森田重人店長。’14年の7億円はバラで販売したなかから出た。販売員のひとりがファミリーレストランで1等5億円を当てた人の知り合いと隣り合わせたという。
「バラのなかから当たったことはほとんど知られていないのに、その人がはっきり5億円だけ当てたと話していたので、本人と思ったと話していましたね」(森田店長)
そして今回も当たりはバラから出たので、1等7億円と前後賞各1億5千万円に当せん者は分かれた模様。それにしてもどうしてこんな小さな売り場から2年連続1等が?森田店長が本誌にうちあけた強運伝説がこれだ。
【1】地下鉄開通パワー
「’15年年末発売中の12月6日に仙台市営地下鉄東西線が開通。売り場近くに卸町駅ができたんです」
【2】トリプル『藤』パワー
「売り場の販売員は伊藤が2人、遠藤が1人、すべて藤が付く。藤の花言葉は『歓迎』。全員で宝くじの女神を歓迎してくれた結果かと思います」
【3】残り福パワー
「じつは販売期間中にくじが足りなくなり、最終日の前々日に追加で届いたくじのなかに10億円が入っていたんです。ですから当てたのは残り3日間に買った人のなかに。まさに残り福です」
次の6億円グリーンジャンボでは、どんなドラマが待っているのだろうか。