ジュリー社長は「やる気なくなっている」 ジャニーズ性加害で芸能プロ元幹部指摘…会見も「出ないのでは」

  故ジャニー喜多川氏の性加害問題で、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長(57)が退任すると一部で報じられ、今後事務所がどうなるのか関心を集めている。

   事務所が設立した再発防止特別チームは、性加害を認めたが、藤島社長は、知らなかったと動画で説明したままだ。被害者側は、事実を認めて責任を果たしてほしいと辞任に否定的とも報じられているが、今後はどうなるのだろうか。

「プロデュース力が落ちて、マネジメントに嫌気が差したのでは」

「辞任して責任から逃れることは許しがたい」「僕ら、あるいは、他のまだ見ぬ被害者たちとまずは向き合ってもらいたい」

   被害者でつくる「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の平本淳也代表は、特別チームが会見した2023年8月29日、会の公式サイトやテレビ出演でこう訴えた。特別チームは、報告で藤島社長の辞任を求め、週刊文春は同日のウェブ版記事で、社長が退任する見通しだと伝えていた。

   藤島社長は、ジャニー氏の姪で、2019年から現職を務めている。事務所のマネジメントを担当していた母親の故メリー喜多川氏の立場を引き継いだとされる。

   辞任については、30日時点で事務所から何も発表されていないが、文春は、騒動の表面化した4月から藤島社長が辞めたい意思を周囲に明かしていたとも報じている。特別チームの報告を受けて、事務所は9月にも会見を開くとも報じられているが、文春によると、藤島社長は、この会見には出ない見込みだともいう。

   これに対し、前出の被害者側は、知らなかったではなく、事実をきちんと認めて、被害者への直接の謝罪や補償などの救済をしてほしいと求めている。

   藤島社長の退任報道について、事務所の事情に詳しい芸能プロダクション元幹部は30日、J-CASTニュースの取材にこんな見方を示した。

「ジャニーさんやメリーさんがいたからやってこられましたが、ここに来て、やる気や情熱がなくなっているのだと思います。事務所副社長だった滝沢秀明さんが辞めるなど、タレントや優秀なスタッフが次々に辞めています。もっと辞めると思いますし、事務所のプロデュース力が落ちて来て、マネジメントに嫌気が差し、面白くなくなっているのでしょう」

「井ノ原快彦氏らが役員となり、集団指導体制に変わる可能性」

   そして今回、ジャニー氏の性加害問題が浮上し、藤島社長が辞めないと決着が付かない情勢になってきたため、辞任報道が出たのではないかとした。

「ジュリーさんが辞めても、スタッフを昇格させたり、外部から雇ったりして、会社は存続するでしょう。ジャニーズ事務所の社名も変えると思います。ジュリーさんは、見せかけと批判を受けるかもしれませんが、被害者救済のための財団を立ち上げ、理事長に就任して資金面でケアしていくことも考えられます。また、日本にいる必要がありませんので、海外に移住する可能性もあると思います」

   藤島社長が事務所の会見に出るかについては、こう話した。

「出席というサプライズもあるかもしれませんが、今までのやり方がありますので、出ないのではないかと思います。会見に出てくれば、質問に答えないのはありえないでしょうから、会見前に辞任して出席しないことにする可能性はありますね」

   事務所の今後については、ジャニーズJr.を育てているジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長らが役員となり、集団指導体制に変わるのではないかとみる。滝沢秀明さんら辞めたタレントやスタッフが復帰するのではないかとの憶測もあるが、その可能性は否定した。

「性加害問題が追及されており、話があったとしても、リスクが大きいので引き受けないと思いますね。滝沢さんが設立したTOBEにタレントが移っていますが、事務所に取って代わることもないでしょう。滝沢さんは、K-POPに対抗できるよう世界に向けてタレントを育てており、国内で事務所のようなことをするのは目指していないと思います」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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