働く人たちに、政府が新たな提案。街では、早くも賛否が分かれている。
スポーツ庁・鈴木大地長官は「今回、歩くということを主眼に置きましたプログラムをスタートさせます」と述べた。
スポーツ庁が2日発表した、スニーカーでの通勤などを呼びかける、新プロジェクト。
働く世代の1日の歩数を、今より1,000歩増やし、まん延する運動不足の解消を目指すというもの。
このプロジェクトに先駆け、「スニーカー・デー」という制度を導入している企業があった。
伊藤忠では、9月から毎週金曜日、スニーカーを取り入れた服装を勧めている。
社員は「普段よりも疲れも少なくて、また金曜日あと1日、リラックスして乗り切れるなって」、「打ち解けて話しやすくなったかなと。やっぱりよろいを着て、かぶとをかぶって話をするというのと、よろいを脱いで、胸襟を開いて話すという、そんなような違いがあるかなと」などと話した。
こうした動きを受けて、新たなビジネスチャンスを見いだす業界も出てきている。
スーツカンパニー新宿本店・中村友希マネージャーは「今回のこれを機に、ビジネスチャンスとして、お客様の動向を確認しながら、当社の方でも、幅を広げていったりとかというのを考えてはいます」と話した。
東京都内のスーツ店に並んでいたのは、革靴ではなく、スニーカーだった。
中村マネージャーは「白だったりとか、あとはお色だけでいいますと、グレーだったりとか、比較的主張し過ぎないお色をベースで持っていただければ、合わせはしやすいかと思っております」と話した。
もともとは近年、ブームともなっている、自転車通勤をする人向けに取り扱いを始めたということだが、今回の新たな動きを受け、売り上げの増加に期待を寄せている。
意外なビジネスチャンスを生んでいる「スニーカー通勤」。
はたして、定着していくのか、働く人たちの本音を聞いた。
事務職の30代男性は「会社まで1駅、電車で1駅、歩くか電車に乗るか、スニーカーだったら、歩くかもしれないですね」と話した。
営業職の40代男性は「みんなが営業で、スニーカーであれば、最高。やっぱり、革靴とか疲れるんです」と話した。
2018年から事務職の20代女性は「革靴履いていてほしいですね」と話した。
営業職の50代男性は「100%ありえないです。これは、われわれ営業のよろいと一緒です。革靴、スーツ、ネクタイ。それをスニーカーにしようなんて、言語道断」と話した。