ランチはスマホ、ディナーはTVを眺めながら食事する方は多いのでは。だって、やることはゴマンとあるし、時間は有効に使いたいですよね。
ですが、海外健康情報サイト『Health Day』によると、“ながら食い”をする人は食べ過ぎてしまう上、間食も増えると研究で判明したのです!
■食事の記憶が食欲に関係する?
英リヴァプール大学心理学部の研究員であるエリック・ロビンソン博士によると、食事の香りや食感を味わいながらゆっくり噛んで食べるほうが、テレビやスマホ、仕事をしながら食事するほうよりも、食事量が減る傾向があるそうです。
2013年4月に発行されたアメリカの学術誌『American Journal of Clinical Nutrition』に発表された博士の研究は、24のケーススタディから成りますが、そのなかに“食事だけ”をするグループと“テレビをみながら食事を する”グループの二つに分け、食事量と間食量の違いを分析した事例研究があります。
すると、テレビをみながら食事をするグループが、食事だけに集中しているグループよりも食べる量が多くなり、食事後も間食をする事が判明しました。 “ながら食い”をして何を食べたか覚えていない人に限って、空腹ではないはずなのに間食をしてしまう傾向があるのです。これは、食事の“記憶”が食欲に関 係していると博士は結論づけています。
しかし、そうは言っても現代に生きる私たちは、ゆっくりランチを味わう時間もありませんよね?
■ながら食事にもコツが!?
米ワシントン大学の栄養大学でディレクターを勤めるコニー・ディエクマン氏は、ながら食いでも食事により注意を向けることが可能だと説きます。
「仕事をしながら食べるときは、一口食べ終わってからコンピューターをみる。そしてコンピューターから離れてまた数口食べる。スローダウンして食事に集中するのが大切なのでは。要は、ただ物を食べるのではなく、食事を体験する、ということなんです」とのこと。
おなじ“ながら食い”をするにも、咀嚼し終わるまでスマホやコンピューターをみない、などちょっとした意識の向け方で、食事量や食欲を抑えられるならば、ぜひ気をつけたいたいところ。
ついつい食べ過ぎて太ってしまい過酷なダイエットに励むよりは、まずは食べ過ぎや間食を防ぐ習慣を身につけるべきかもしれませんね。
色々なダイエットに失敗してきた方、“食事を楽しみながら作り、五感を使いながらゆっくり味わう”ことからスタートすれば、無理のない範囲で太らない習慣がつくのではないでしょうか。