電車内のスマホを使っている人を見ているとスマホゲームを楽しんでいる人は非常に多い。
筆者が乗った通勤電車の座席では多くの人が「LINE ディズニーツムツム」や「パズドラ」を遊んでいる人を何回も目にしている。
スマホを持っている人は、いったいどれぐらいの人がスマホゲームを楽しんでいるのだろうか。
●スマホゲーム市場は4000万人規模
株式会社Smarpriseが行った調査では、18~39歳のスマートフォンユーザー19,760名のうち65%がスマホゲームを楽しんでいると返答している。
現在、日本のスマホ契約数は約6300万件(2014年9月 MM総研調べ)となっている。
ざっくりした計算となるが、仮に65%がスマホゲームをしている計算とすると、全スマホ契約数のうち約4100万件もスマホゲームをしていることとなる。
なお、このデータには、スマホの複数台契約ユーザーは加味されていないため、実際にスマホゲームをしている人はもう少し少ない可能性はある。
しかしながら、4000万人以上というユーザー数が見込めるゲーム市場はそうないだろう。
たとえば、家庭用ゲーム機と比較すると、
PS3は昨年夏で1000万台
PS4は今年2月で110万台
となっており、スマホゲーム市場がいかに大きくなっているのかがわかる。
●スマホゲーム実況を見る人はゲームをする人の3人に1人
さらに、スマホゲームをしている人を対象に「スマホゲームの実況動画」を見たことがあるかという質問を行ったところ、実に34%が実況動画を見たことがあると返答した。
ゲームをする人の34%が実況動画を観ている結果となった
この実況動画というのは、スマホゲームを遊んでいる内容をYouTubeやニコニコ動画などで公開されるもので、近年特に成長しているコンテンツと言われている。
家庭用ゲーム機のPS4では、本体機能としてゲーム実況動画用の「シェアボタン」まで用意されている。このほかスマホゲームでもプレイ動画の共有機能を持っているゲームも増えてきている。
今や、ゲームは自分がプレイするだけではなく、他人のプレイ動画や実況動画を見て楽しむコンテンツへと進化しているのだ。
●ゲーム実況動画を観ているひとの半数が「課金経験あり」
さらに、ゲーム実況動画を観たことがあるという人を対象にゲームへの課金経験を質問したところ、50%が課金経験ありと返答した。
注目したいのはその価格だ。
18~39 歳の「スマートフォンゲームの実況動画」を見たことがあるスマートフォンユーザー男女 1,000名
-月に5,000円以上の金額を課金している 166名
-月に5,000円未満の金額を課金している 334名
-課金はしない 500名
スマホゲーム実況動画を観ている人の、実に16%以上が毎月5000円以上課金するそうなのだ。
したがって、最初に4000万人市場と仮定したスマホゲーム市場は、
・1360万人がスマホ実況動画を観たことがある
・680万人がスマホゲームに課金をしている
・217万人が毎月5000円以上課金をする
※それぞれの調査結果を単純に割合計算した場合
とも考えられるのだ。
非常にざっくりした計算ではあるが、スマホゲーム市場でスマホ実況動画を観つつ毎月5000円課金している人だけでも毎月108億5000万円(217万x5000円)が課金されている可能性がある。
その分析により、PS4に動画シェアボタンの設置や、スマホゲームに動画共有機能が付くのもうなづけるだろう。
今後は市場規模の拡大にあわせて、ゲームメーカーやアプリメーカーの対応によりさらにゲーム実況動画が増えてくると思われる。