スマホ世代で増加する老眼、飛蚊症

JR東日本とケータイ大手3社は今週から、歩きながらスマートフォンや携帯電話を使うのをや めるよう呼び掛けるキャンペーンを始めた。そこまで人々を“中毒”にさせるスマホの使いすぎで20~30代に近くのものが見えなくなる“スマホ老眼”が増 加している。さらに加齢による老人病の一つとされてきた「飛蚊(ひぶん)症」も広がりつつあるという。

ネットやSNS上で若者の「蚊が飛び始めた」という書き込みが増加。毎日スマホでゲームをしたり、一日中パソコンを使用したりするうちに症状が現れる例が多い。

ある男子大学生(18)は「ずっとゲームしてて、してないときはツイッターやLINEをやって、ドライアイ状態になって、そのうちに蚊が飛ぶようになっ た」と語る。ある眼科医は「若者の飛蚊症患者が増えたという実感はありませんが、今のスマホ世代の生活スタイルをみれば、そうなる可能性は高いと思います ね」と語る。

飛蚊症は、加齢や生理的なものや眼病が原因で視覚に発生する現象で、視覚内に糸くずや蚊のような小さな薄い影が現れる。影は網膜上では特定の位置にあるが、眼球を動かすことで蚊が飛んでいるように見える。

「原因は紫外線。紫外線が目に入ると活性酸素を出し、目の中を酸化させてしまう。若者に飛蚊症が増えたなら、スマホ依存で目を酷使しているうちに、スマホの光が紫外線と同じ働きをしたと考えられる」(同眼科医)

前出の大学生は、1日10時間以上もスマホを使用。いまや中学生女子のスマホの平均使用時間は、平均1日8時間。学生だけでなく、20~30代の依存世代にはこうしたヘビーユーザーは多い。

「改善するにはスマホやパソコンに接する時間を短縮するのが最適。眼底疲労を回復させるビタミンB12や抗酸化素養を持つビタミンCを摂取したり、蒸しタオルを目に置いたりするだけでもほとんどは治る可能性が高い」(同)

だが、網膜剥離や網膜裂孔が原因だとやっかいだ。「視界で急に飛蚊症の部分が増えたり、視力が急激に下がったり、視野の一部分が欠けたりし始めると危険。すぐに眼科の診断を受けた方がよいでしょう」(同)というから注意が必要だ。

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