スマホ投票率は85%!「高校ダンス部グランプリ決定戦」の“観客参加型”の取り組みをレポート

先月、第1回「日本高校ダンス部選手権公式選抜大会 グランプリ決定戦」が横浜アリーナで開催された。本大会では、「LINEリサーチ」を活用し、受賞校を来場者による投票で決めるという試みを実施。来場者の85%が投票に参加し、イベントの盛り上がりに大きく貢献した。本稿では、その取り組みの詳細および当日の様子をレポートする。

目次

第1回「高校ダンス部グランプリ決定戦」とは

 11月4日(月)、横浜アリーナにて第1回「日本高校ダンス部選手権公式選抜大会 グランプリ決定戦」が開催された。

 主催したのは、一般社団法人ストリートダンス協会および産経新聞社。本大会は、既存の日本高校ダンス部選手権の新たな大会となる位置づけで、全国高校ダンス部のさらなる活性化を目指し、何年も前から構想されていたという。

 大会当日は、選抜校30校のダンス部による演技のほか、ゲストによるパフォーマンスも行われ、4,500人が来場。さらに1万人以上の人がU-NEXTでのライブ配信を視聴し、大きな盛り上がりを見せた。

来場者もダンスの楽しさを“体感”できる参加型のイベントを

 「高校ダンス部グランプリ決定戦」の第1回目の開催に際し、新たなイメージ戦略による企画・制作を担ったのは株式会社アミューズ

 同社は「単なるダンスの鑑賞だけでなく、高校ダンス部強豪校の作品を観る楽しみ、そして学校を応援する楽しみを多くの方に体感していただきたい」という考えのもと、観客も受賞校の決定に参加できる取り組みを企画。

 会場に来場している人のみが投票できる「オーディエンス賞」U-NEXTでのライブ配信の視聴者が投票できる「視聴者賞」を設け、観客に観賞するだけで終わらない楽しさを提供するよう試みた。

 その投票のツールとして採用されたのが「LINEリサーチ」だ。本大会は若年層の利用率が高いLINEをプラットフォームに定めて運営が行われており、「オーディエンス賞」と「視聴者賞」はそれぞれ次のような仕組みで実施された。

・オーディエンス賞:来場者は、チラシのQRコードから投票画面へ

・視聴者賞:U-NEXTの視聴者は、大会のLINE公式アカウントから投票画面へ

※いずれの投票もLINEユーザーなら誰でも参加できるLINEリサーチの「オープン型リサーチ」を利用。

投票参加率は驚異の85%!ミニマムな操作で高いUXを実現

 ここからは、「オーディエンス賞」決定までの流れを、当日の来場者の様子も交えながらレポートしていく。

 はじめに、観客には来場時に写真のようなチラシが配布された。ここに投票画面へアクセスできるQRコードが記載されており、一人一回のみ投票できる仕組みになっている。

 30校による演技が終わり休憩時間になると、多くの来場者がスマートフォンを片手に投票を始めた。今回の投票参加率は、実に85%。来場者の中には、まだスマートフォンを持っていない小学生以下の子どもや高齢者もいたことを考慮すると、非常に高い参加率だったといえる。

 加えて、シンプルでわかりやすい設計も高い投票参加率を実現する要因だったと考えられる。投票する際に必要だった操作は、次の2ステップのみ。限定された時間に多くの来場者が同時アクセスしていたにも関わらず、ネット環境も安定していた。

1.QRコードを読み取り、投票専用の画面を開く

2.投票する高校を選択して送る

 本大会の投票運営を担当した株式会社アミューズの北詰氏は、LINEリサーチを採用した理由について「投票されるお客様にとって操作がシンプルであること」と「予想されるアクセス集中に問題なく対応できること」を挙げていた。

 さらにイベント終了後再び話を聞くと、「集計の推移をオンタイムで把握できたことも頼もしかった」と、活用して実感したLINEリサーチのメリットについて語った。

集計結果はリアルタイムに集計可能!

 LINEリサーチの特長は、優れたUXのほかに、回答結果をリアルタイムに集計できる点がある。今回LINEリサーチを運用し、当日の投票集計を担当した株式会社スピーディの福永氏は、実際に活用してみた所感を次のように述べた。

 「短時間の集計時間でも問題なく結果を出せましたので、LINEリサーチは、このようなリアルイベントに向いていると思います。リアルタイムに集計状況がわかるので、思わぬ事故防止やイベント運用のノウハウ構築にもつながりますね」(福永氏)

管理画面ではリアルタイムに集計結果を確認可能
投票結果を回収している様子

 集計の効率化は、紙でアンケートをとっている企業担当者にとっては必至の課題。LINEリサーチでは、リアルタイムに集計結果を閲覧できる専用ツールを提供しており、今回のようなすぐに結果を出したいケースにおいては効率的である。

 また、本大会で活用された「オープン型リサーチ」は、様々なオフラインのシーンでの活用が可能。たとえば、店舗内や会場にいる顧客にLINE Beaconを用いてアンケートを配信したり、アンケート回答後に友だち追加を促し、LINE公式アカウントと連携したプロモーションを展開したりすることもできる。

 これまで顧客と接点を持つことが難しかったオフライン施策やイベントにおいて、情報提供やアプローチの機会が持てることも特長のひとつだ。

当日に友だちが10,000人超増! ダンス好きのコミュニティへ発展

 結果として、「視聴者賞」に投票したライブ配信の視聴者は11,000人超、来場者のみが投票できる「オーディエンス賞」への参加率は85%と、LINEリサーチによりインタラクティブなイベント運営が実現した。

 さらに、LINE公式アカウントとLINEリサーチの平行運用で、イベント当日に友だち登録者数が10,000人以上増えるなど、LINEならではの伸びを実感したという。

 「広告で集めた友だちではなく、イベントというコンテンツに紐づいた友だちなので、イベント終了後でもブロックがほとんど発生していません。ダンス好きの高校生世代が集まるアカウントとなったので、今後も大会を通じてダンス好きの高校生たちのコミュニティとなるように、アカウント運営を続けていきたいです」(福永氏)

 日常生活に浸透したLINE上で展開するLINEリサーチのサービスは、アンケート調査だけにとどまらず、新たな顧客との接点創出やLINEでの施策の拡張において、大いに活用することができるサービスといえるだろう。

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