セコムは10月12日、AIを活用して巡回・侵入監視を行うセキュリティドローン「セコムドローンXX（ダブルエックス）」を開発したことを発表した。同商品は、2024年春の発売を予定している。
同社は2015年12月に、敷地内への侵入があった際に不審者を自律飛行で追跡し、その映像をセコムのコントロールセンターに送信して迅速・的確な対応につなげる、民間防犯用「セコムドローン」を実用化している。
今回発表された「セコムドローンXX」は、セコムドローンの機能をさらに進化させた商品で、新たに人や車両を検知する画像AIを搭載し、監視員が不審者・不審車両と判断して指定した物体を自動で追跡・撮影するという。
飛行時間・速度を大幅に向上させ、最大で半径約6kmのエリアを警備することが可能となったほか、耐風性能を高め、赤外線カメラも搭載しているため、悪天候や夜間の監視能力も格段に向上しているという。
加えて、LTE通信などを使用できるので敷地内へのWi-Fi通信設備の設置が不要で、より低コストで容易に導入できるようになったことも特徴として挙げられている。
また、新たに開発した格納庫では、ドローンの格納・離着陸・バッテリー交換／充電、機体のセルフチェックを全自動で行うことができるため、短時間で次の飛行を実施可能とのことだ。
セコムドローンXXでは、これらの特性を活かし、あらかじめ決められたルートを飛行し安全確認を行う「巡回監視」、敷地内に設置してあるセンサーや監視カメラが検知した侵入者を追跡する「侵入監視」を提供する。
また、公共施設の点検業務や災害時の安全確認、河川の見回りなど、セキュリティにとどまらず、さまざまな用途に活用することも可能となっている。
（森歩美）
