ソニー新発売「一眼カメラα7」 “高性能すぎ”で業界騒然

業界に一石を投じるカメラが登場した。ソニーが「誰も作らなかったカメラ」として売り出すのは、デジタル一眼カメラ「α7」と「α7R」。35ミリフルサイズセンサー搭載のレンズ交換式デジタル一眼カメラとしては、世界最小・最軽量を誇る。
 11月15日発売のため予約販売の段階だが、価格比較サイトの最安値では「α7」が本体価格13万円台、「α7R」が19万円台となっている(いずれも10月26日時点)。
 ユーザーの期待は高く、10月19、20日に東京・銀座のソニービルで開かれた特別体験イベントは大行列。実機を触るまで30分待ちという盛況ぶりだったという。そのイベント会場でトークショーに出演した写真家の小澤忠恭氏が、このカメラの魅力について語る。
「これまでプロカメラマンは、高額かつ大きくて重いカメラで、一般の人に差をつけていたところがある。機材は助手に運ばせてね。これだけ小型で高性能なカメラが出ると、その差がなくなってしまいます」
 2機種の性能はどう違うのか。「α7」は有効画素数約2430万画素で、像面位相差AFとコントラストAFを併用した「ファストハイブリッドAF」を搭載する。「α7R」は像面位相差AFがないものの、有効画素数は約3640万画素と、「α7」より格段にアップしている。アマチュアはどちらを選ぶべきなのだろうか? 前出の小澤氏はズバリこう言う。
「悩むのなら、α7をおすすめします。α7は市販のスポーツカー、α7RはF1マシンみたいなもの。素人がいきなりF1マシンは乗りこなせないでしょう」
 プロをしてF1マシンと言わしめる「α7R」の能力はどれほどなのか。実際に手に取ったという写真家の赤城耕一氏が説明する。
「写真を畳3枚くらいに伸ばしてもキレイです。とても細密な部分まで解像するので、逆にいえば、ピントが合っていなければ、細かいところまでブレた状態で写ってしまいます」
 カメラ本来の性能を引き出すには、アマチュアといえどもそれなりのテクニックが必要のようだ。
「たとえば人物を撮る際には、まつげ一本まで写し出してしまうので、ピントを合わせるのは、まつげなのか、瞳なのか、目尻なのか、目頭なのか考えないといけない。あいまいに撮っていると、この人はあいまいに撮ったな、ということがバレてしまいます」(前出の小澤氏)
 いざ挑戦。

タイトルとURLをコピーしました