[東京 29日 ロイター] – ソフトバンク <9984.T>は今年の冬商戦で、ソニー<6758.T>のスマートフォン(スマホ)「エクスペリア」を初めて販売する。子会社の米スプリント<S.N>でも扱う。ソニーは、ソフトバンクグループを通じて、課題の米国市場の強化を図る。複数の関係筋が明らかにした。
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ソニーはエクスペリアの最新端末をスプリントを傘下に持つソフトバンクに供給する。ソニーがソフトバンクに端末供給するのは初めて。ソフトバンクの前身の旧ボーダフォン時代にさかのぼっても、旧ソニー・エリクソンが2004年12月に携帯電話「802SE」を供給して以来。
ソニーは9月にドイツで開かれる家電見本市「IFA」で、フラッグシップのエクスペリアZシリーズの最新モデル(仮称:エクスペリアZ3)を発表する見込み。
スマホ事業で苦戦するソニーは、米国戦略が課題となっている。日本と欧州で善戦しているが、米国でのスマホ事業は現在、TモバイルUS<TMUS.N>を通じて「エクスペリアZ1S」の1モデルを販売するにとどまっている。ソフトバンクグループの販売網を通じて、米国市場のてこ入れを図る。
ソフトバンクは、すでにスプリントとの共同開発端末として、シャープ<6753.T>の「アクオス・クリスタル」を日米で投入する方針を表明。これに続き、ソニーのエクスペリアを投入することで、米アップル<AAPL.O>のiPhoneに傾斜した戦略を修正し、国内スマホメーカーと共同で日米市場の攻略を目指していく。