ソフトバンク、携帯世界3位に=米スプリント株主総会、買収承認

【ニューヨーク時事】米携帯電話3位スプリント・ネクステルの臨時株主総会が25日、本社がある米カンザス州で開かれ、ソフトバンクによる買収を賛成多数で承認した。米連邦通信委員会の承認を経て、7月上旬に買収が完了すれば、ソフトバンクは携帯電話事業の売上高で世界3位に躍進する。
 発行済み株式の約8割に相当する賛成票が投じられた。スプリントのヘッセ最高経営責任者(CEO)は総会後の声明で、「歴史的な日だ」とした上で、「ソフトバンクによる買収でスプリントの長期的な価値と競争力が高まるはずだ」と強調した。
 買収総額は216億ドル(約2兆1000億円)で、スプリント株式の78%を取得する。ソフトバンクの支払額は、為替予約分を含めて1兆8000億円。ソフトバンクとスプリントを合わせた契約数は約9700万件と、国内首位のNTTドコモを超える。
 米国市場では、首位ベライゾン、2位AT&Tの2強でシェアの6割強を占めるが、ソフトバンクの参入で競争が激化するのは必至だ。
 ソフトバンクは昨年10月、スプリントを201億ドルで買収すると発表した。だが、新規参入を目指す米衛星放送大手ディッシュ・ネットワークが4月、255億ドルでの対抗案を打ち出し、激しい争奪戦に発展。最後はソフトバンクが買収額を積み増して、主要株主の支持を獲得し、ディッシュは買収を断念した。 

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