ソーシャルゲーム、新サービス続々 スマートフォン向けで激戦

携帯電話などで遊べる交流機能を持ったソーシャルゲームで、スマートフォン(高機能携帯電話)向けサービスを導入する動きが相次いでいる。グリーが米アップルの「iPhone(アイフォーン)」向けに試験版の提供を始めたほか、ディー・エヌ・エー(DeNA)は米スマートフォン向けソーシャルゲーム開発会社の買収を決めた。世界的に高い成長が見込めるスマートフォンのゲーム需要を取り込むことで事業拡大を目指す考えだ。
 グリーは、アイフォーン向けに8月から試験サービスを開始した。当初は従来の携帯電話版で登録しているユーザー向けだったが、9月末からはアイフォーンのみでの利用登録を可能とするなど、正式サービスの開始に向けて準備を進めている。
 グリーでは「日本でもスマートフォン販売が伸びる中で、ソーシャルゲーム利用のニーズも増している」(広報担当)とし、準備が整い次第、正式サービスに移行する計画だ。
 韓国系のNHNジャパンはアイフォーンに加え、米インターネット検索大手グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォン向けサービスを7月末に開始。スマートフォンのみの新規利用者はサービス開始から2カ月で10万人を突破しており、「先行して始めたことで需要取り込みに成功している」(広報担当)。今後もゲームタイトル数を拡大する方針だ。
 一方、「モバゲータウン」を展開するDeNAは、スマートフォン向けソーシャルゲーム開発会社の米エヌジーモコ(カリフォルニア州)を最大4億300万ドル(約330億円)で買収することを今月12日に決めた。買収をてこに、スマートフォン向けソーシャルゲームの世界展開を進めるとみられる。
 ソーシャルゲームは基本料金が無料のオンラインゲームで、携帯電話向けサービスで利用者の拡大を進めてきた。国内外でスマートフォンの販売が伸びる中で、今後もゲーム需要を取り込む動きが続きそうだ。(三塚聖平)

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